2000年8月25日、26日国立劇場小劇場で上演された「新しい伝統芸能-怪しの世界」の単行本。
この公演の製作担当は、当時国立劇場勤務・現大学准教授の矢内賢治。
橋本治、夢枕獏、いとうせいこうがぞれぞれ薩摩琵琶、講談、狂言の新作を書き、友吉鶴心、室井馬琴、野村萬斎が演じた。
橋本治は、新作「白鷺譚」のほかに、冒頭に「あるいは「風」について」という伝統芸能論を書いている。どちらものちに出版された橋本治の単行本『ひろい世界のかたすみで』にも収録されている。
夢枕獏は「ものいふ髑髏」、いとうせいこうは「鏡冠者」を書いている。
それぞれ作品のあとに作家と演者の対談を掲載。舞台写真や対談写真も豊富。
三人の作家のケシゴム版画はナンシー関。