野間文芸賞発表&記念企画
野間文芸賞受賞「草薙の剣」
受賞のことば
「頼りない受賞の言葉」と題し文章を寄稿
「もっと頑張りなさい」と言われるのも、今では少し重荷です。だからと言って「もうやめてもいいよ」もいやなので、いささか複雑です。
と締めている。
選考委員のことば➡奥泉光「時代を描く方法」 佐伯一麦「俗に通ずる」
三浦雅士「豊かな寒々しさ」
橋本治は随筆として
『草薙の剣』-六人の主人公と七番目の男
を寄稿
作中の、豊生の父を七番目の男-第二の主人公とし、「時代を書く作業」が、自分を語る言葉を持たないままに逝ってしまったとても多くの「豊生の父」を見えなくし、そのことによって「人を抹消する」になってしまうのがとてもいやです、と語っている。